【卓球・ノジマTリーグ】岡山リベッツ・吉村和弘「最初から相手のバックを潰しにいった」

Tリーグ取材記事

取材・写真 マンティー・チダ

2月10日、岡山リベッツは越谷市立総合体育館でT.T彩たまと対戦し、マッチカウント3-2で勝利し、T.T彩たまに勝ち点で並び2位に浮上した。

第3マッチに登場した#20吉村和弘は、T.T彩たま#33平野友樹と顔を合わせた。

第1ゲーム、出だしは互角の勝負になったが、4-5から吉村がバックハンド、フォアハンドを立て続けに得点を決めて、逆転に成功した。しかし、平野に同点まで持ち込まれて10-10となり「DEUCE」を迎える。一度は、平野のサーブに屈した吉村だったが、その後はラリーを制し、バックを決めるなど勝ち越しに成功。12-10とこのゲームを奪う。

吉村の勢いは第2ゲームも続く。出だしから平野のミスもあり、4連続得点とし優位に立つ。リードを広げた吉村だったが、平野の速いサーブからペースを握られ3連続で失点を喫する。岡山リベッツベンチは、7-6となった時点でタイムアウトを請求。一時は平野のスマッシュで同点に追いつかれる場面もあったが、吉村は11-8でゲームを獲得する。

第3ゲームに入ると、第2ゲームで勢いを取り戻しつつあった平野に0-5とリードを許す。吉村はバックハンドなどで3点を取り返すが、平野に厳しいバックハンドを決められ、5点ビハインド。どうにか2点返した吉村だったが、最後は平野にバックハンド強打を決められるなど3連続失点で5-11としゲームを落とす。

第4ゲームを迎えて、ゲームを落とせない平野に対し、吉村はサーブレシーブをきっちり打ち切って、ペースを握る。4-2と吉村が2点リードの所で、今度はT.T彩たまベンチがタイムアウト。ここから平野が生き返ったように、フォアハンドドライブやチキータでペースを握り、吉村は5-7とリードを奪われる展開へ。吉村は9-9まで巻き返すが、バックハンドで押し切った平野に第4ゲームを取られて、勝負は第5マッチへ。

6-6から始まった第5ゲームは両者譲らず、10-10までもつれ込み「DEUCE」となる。お互いにミスを重ねて、10-11と先に平野がマッチポイントを迎えた。しかし、最後は吉村が相手のミスに乗じて3連続で得点をし、13-11と逆転でゲームを奪取して第3マッチを制した。

第4マッチ、岡山リベッツはT.T彩たま・黄鎮廷の粘りに屈して2勝2敗となり、勝負の行方はビクトリーマッチに委ねられた。

ここで再び登場したのが吉村だった。「第3マッチが終わった後に、監督から言われた」と明かす吉村。岡山リベッツ・白神宏佑監督は「もうビクトリーマッチ慣れしている。第3マッチで負けていたとしても、起用するつもりだった。チョン・ヨンシクに勝てそうなのは吉村だと思っていた」と起用意図を明かす。

ビクトリーマッチの相手は、T.T彩たま#20チョン・ヨンシク。これまで岡山リベッツは、チョン・ヨンシクに勝つことができていなかった。出だしはチョン・ヨンシクにラリーで優位に立たれ、8-9とリードを許した吉村だったが、ここから粘りを発揮し10-10まで持ち込んで「DEUCE」とする。10-11と後がない状況となった吉村は、チョン・ヨンシクの得意なバックサイドを積極的に攻めた結果、チョン・ヨンシクのミスを誘う結果となり、13-11と逆転に成功。マッチカウント3-2で岡山リベッツが勝利を飾り、2位へ浮上した。

吉村は、チームに大きな勝利をもたらした。第3マッチでは平野との死闘を演じたが、Tリーグが始まって以来、シングルスでこれまで2-2から勝った試合が一度も無かったのだ。「ナーバスな状態で入ってしまったが、プレーについては、自分に言い聞かせるように、我慢強くできた」と話す。

ビクトリーマッチは、これまで木下マイスター東京・張本智和に勝つなど全勝だった。「第3マッチの試合を踏まえて、監督から『行くよ』と言われても、正直自信が無かった」と吉村は不安の中、ビクトリーマッチに臨んでいた。

「ビクトリーマッチは、相手もナーバスになってくると思うので、同じ気持ちにならないように、いつも通り思い切ってやるという強い気持ちで挑めたのは良かった」と話す吉村は、チョン・ヨンシクのバックサイドを攻めていく。「以前2回やって負けたときは、バック対バックの所で、甘いボールを振り回されてしまった。1ゲームなので、思い切って行けば相手もやることが無くなる。僕はそれを狙って、最初から相手のバックを潰しにいった。相手の強いところを潰しに行って、自信を無くさせるようなプレーをした」と言葉にも力を込める。

そして、バックサイドを強い気持ちで攻めて、スコアは10-5でチームの勝利が見えた瞬間だった。ここからチョン・ヨンシクが巻き返していく。「(10-9の時には)ビクトリーマッチでは無かった様な焦りとプレッシャーに襲われた。しかし、最後は相手も緊張するし、思い切った下回転も出して得点することができた。強気な攻めができた」と最後の11点目を取る前の心境を語った。

岡山リベッツベンチは、10-5の段階でタイムアウトを請求していた。白神監督は「10-5の時に簡単なミスをして点を取られていたので、一回休憩をさせようかと。思い切って振って、お前のいいところを出していけと言っただけで難しい指示は出していない」とタイムアウトにおける指示の内容を明かした。吉村は「戦術どうこうではなく思い切れるかどうかだと思っていた。ベンチからは頑張れと言われた」とその場面を振り返った。

吉村は、4月21日に開幕する2019世界卓球選手権大会ブダペスト大会日本代表に選出された。張本智和、丹羽孝希、水谷隼に比べると実績やインパクトが薄いかもしれないが、世界ランキングでは格上のチョン・ヨンシク(23位)に勝利したことは大きな自信になっただろう。(吉村和弘は66位、ランキングは2019年2月分)

世界選手権に向けて、まずは岡山リベッツをTリーグ初代チャンピオンに導くことが役目になる。仮に2位通過となっても、ファイナルは1発勝負。吉村にとっては、何よりも大事な局面の試合で勝つことが成長につながるようだ。そして、日本代表にとっても秘密兵器になってくれることを期待したい。

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