【卓球・ノジマTリーグ】カットマン侯英超「カットのノウハウは教えられない」

Tリーグ取材記事
©マンティー・チダ

文・写真 マンティー・チダ

ノジマTリーグは、3月17日に男子ファイナルが行われ、木下マイスター東京が岡山リベッツをマッチカウント3-1で下し、初代王者に輝いた。

第1マッチのダブルスを落とした木下マイスター東京は、第2マッチのシングルスにカットマン侯英超(ホウ・エイチョウ)を起用する。相手は、4月に行われる世界選手権日本代表で、今季Tリーグで大きく成長を遂げた吉村和弘(岡山リベッツ)。

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侯は出だしからフォアハンドドライブで意表突いた攻撃を見せると、その後は低い弾道のカットで吉村を翻弄し、4連続得点で波に乗っていく。侯のカットに対し、フォアハンドドライブで対応する吉村は、徐々に対応し始め4-5と1点差まで詰める。しかし、巧みにカットを操る侯は再びペースを握り、9-6とリードを広げた。その後、吉村に粘られ【DEUCE】に持ち込まれるが、相手のミスを誘った侯が連続得点し、12-10で先制する。

第2ゲームは、侯のサーブミスから得点した吉村が立ち上がりを制する。得意のバックハンドで勝ち越しに成功すると、フォアハンドドライブをきっちり決めて主導権を握る。中盤で緩急をつけながら、侯をゆさぶった吉村は、終盤になってもチキータを織り交ぜながら先にゲームポイントを迎える。侯のカットに苦しむ場面もあったが、最後は吉村のフォアハンドドライブに対し、侯のカットがネットにかかり11-7で吉村が獲得、ゲームカウントをイーブンとした。


追いつかれた侯は、第3ゲームで出だしからフォアハンドドライブを決めると、バックカットから相手のショットがオーバーするなど、4連続得点でペースを握る。しかし、吉村もカットに対してフォアハンドドライブで対抗し3連続得点で2点ビハインドまで詰めていく。ここで木下マイスター東京ベンチはタイムアウト。侯はここから息を吹き返し、サーブで得点するなど4連続得点。11-5で第3ゲームを獲得し、勝利まであと1ゲームとした。

第4ゲーム、出だしは互角に戦うが、吉村がフォアハンドドライブで得点を重ねリードを奪えば、侯も自らのスタイルを貫き5-5と同点に持ち込む。ここから吉村が先行し、侯が追いかけて逆転するが、吉村もフォアハンドドライブで再びリードを奪い、先にゲームポイントを迎える。一方、侯は長いサーブを駆使して、10-10で【DEUCE】とすると、ここからは一進一退の攻防。吉村が先行し侯が追いかける展開となるが、最後は侯が1点を争う戦いに終止符を打った。14-12で第4ゲームを獲得すると同時に、3-1で侯が第2マッチを制した。

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侯は2月からTリーグ公式戦に出場。最初の3試合は3連勝とまずまずの滑り出しをみせたが、黄鎮廷(T.T彩たま)に敗れて以来、シングルスは5連敗。不安視がされる中で、シングルスを落とせない3試合のうち、トップバッターで出場していた。

「オーダーが意外だった。そこが悔しい。さすが邱建新監督と思わせるオーダーを組んできた」とは岡山リベッツ白神宏佑監督。「カットマンの侯英超が第2マッチに出てこないだろうと、99%思っていた」と水谷隼のダブルス起用を踏まえ、第2マッチに吉村を起用したが、白神監督自身の目論見が外れていたようだ。

そして、侯は水谷、張本と並んでシングルスで起用され、チームの流れを作るきっかけの勝利を手中に収めた。「初めて日本のTリーグに参加し、木下マイスター東京の一員として、私も1マッチ獲得できてチームに貢献できたことを嬉しく思う」とコメント。

試合中は表情一つ変えない侯だったが、試合に勝てば大きなガッツポーズをし、初代王者を決めた瞬間は水谷の後を追うように、チームの輪に飛び込んで喜びを爆発させていた。

「オーダーは事前に邱監督が事前に相談しながら決めることだが、誰がどのマッチに出場するのかはかなり深い話。相手のことを綿密に分析し考えた上で決めていた。第2マッチには、どの選手にも出場する可能性があった。自分としては、ひとつ前のダブルスが負けて、シングルスの最初に出場することに大きなプレッシャーを感じていた。幸い勝ち取ったので、邱監督の期待に裏切ることなく勝ったことを大変誇りに思う」と侯は第2マッチに臨む上で、冷静な試合運びの裏側で大きなプレッシャーと戦っていた。

「プレーオフファイナルが、このような場所で、このような雰囲気の中、たくさんの観衆の前で行われた。本当に世界レベル、世界級の試合だと思う。世界級の試合にはこれまで出場したことがあり、雰囲気もすごく素晴らしいので、そういう雰囲気には慣れている。もし、世界級の試合に出場したことがなかったら、この日の雰囲気に圧倒されていたかもしれない。何から何まで素晴らしい試合だった」と日本で初めて行われた卓球プロリーグに対して、何度も「素晴らしい」と褒め称えた。

最後に、あの独特な低い弾道のカットについてコツを伺った。「もちろんノウハウはあるが、これは私個人のノウハウであって、皆さんに教えることはできない」と笑顔を見せながら答えた。

ポーカーフェイスの中で、どんな強烈なボールに対しても、低い弾道のカットで相手をほんろうし続けたカットマン。来季はぜひ開幕から日本で雄姿を見せてほしい。

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