【ノジマTリーグSTORY VOL.1】森薗政崇が張本戦で見せた多彩な表情の裏側は?

Tリーグ取材記事
©マンティー・チダ

文・写真 マンティー・チダ

ノジマTリーグ2019-2020シーズンは8月29日に開幕を迎えた。昨シーズンファイナルで敗れて準優勝に終わった岡山リベッツは、今シーズン開幕戦で昨シーズン王者の木下マイスター東京と対戦。ビクトリーマッチまでもつれ込んだが、ゲームカウント2-3で岡山リベッツは開幕戦を勝利で飾れなかった。

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森薗がシングルスで張本に初勝利

岡山リベッツは開幕戦黒星スタートとなったが、#45森薗政崇は出場した2ゲームとも勝利を飾っている。

第1マッチでは、昨シーズンのベストペア賞を受賞した#15上田仁とのペアで、木下マイスター東京の#17張本智和/#28丹羽孝希ペアを逆転で下して幸先良く勝利をする。

そして第4マッチに再び登場した森薗は、これまで勝ったことがない張本とシングルスで相対する。

第1ゲーム、森薗はサーブで張本を崩してペースを握ると、その後はフォアハンドドライブを2球連続で打ち込むなど得意のチキータも織り交ぜながら7-2とリード。しかし、張本にYGサーブから挽回を許して9-7と追い込まれる。ここで岡山リベッツ白神監督が早くもタイムアウトを請求。森薗はタイムアウト後、サーブミスなどで9-9とされるが、最後は張本のバックハンドがアウトになって11-9として、このゲームを制した。

第2ゲーム、出だしこそ互角に渡りあったが、森薗は張本に7連続得点を許して2-9と大きくビハインド。ここから挽回を見せるが、結局7-11で落とす。

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第3ゲーム、1-2から森薗はフォアハンドで優勢に立ち5-2と逆転に成功。張本にYGサーブから追い上げを許すが、11-8で森薗が一歩リード。

第4ゲームは、張本に6連続得点などでペースを掴まれ4-11と落とし、勝負の行方は第5ゲームに委ねられた。

第5ゲーム、6-6から森薗がサーブで2本連取したが、張本も挽回して8-9と逆転を許す。しかし、森薗はサーブから攻勢に出て、最後は3連続得点で再逆転に成功。11-9として見事勝利すると同時に張本戦初勝利を達成した。

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森薗が試合中に見せた多彩な笑顔の裏側は?

この試合で特に印象に残ったのは、森薗が表情豊かに笑顔も交えながら試合をしていたことだった。現地や映像で観戦された方も森薗の表情は気になっていたかもしれない。まずは森薗に張本戦をどのような心境で戦っていたのかを質問してみた。

「久々に卓球が楽しく感じました。Tリーグ前は、ブルガリア・チェコと2大会遠征でしたけど、状態が悪い中で自分なりに必死にやって予選リーグも突破し、ある程度の結果を出したつもりでした」

ブルガリアオープンは決勝トーナメント1回戦で、世界ランキング11位のオフチャロフ(ドイツ)にストレート負け。チェコオープンは同じく1回戦でGAUZY Simon(ドイツ)に3-4で敗れていた。

「しかし、僕の恩師であるナショナルチームの指導者たちにすごくたくさんのお叱りを受けた。僕の卓球が一切変わっていなくて、これから先もっと変わっていかないと勝てなくなる時期が来ると」

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森薗は現在世界ランキング56位。いろんな要因はあるにせよ、前月から23ランクダウンとなっていた。(世界ランキングは2019年8月度)

「僕自身、自分の卓球にものすごく自信が無くて、何をどうしたらよいのかわからない状況というのがすごく長く続いた。今日の試合も勝ちはしましたが、内容をどう見て頂いているのかわからないけど、これから今日の試合について恩師たち(ナショナルチームの指導者)と話し合って自分がどれだけ変われたのか、映像を見て実感できれば良いかなと思います」

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そして、武器としていたチキータに話題が飛ぶと。

「僕の持ち味であるチキータというのは、これまで効いてはいましたが、やっぱりそれに対して対応されるようになった。実際、世界卓球などでデータが出てきて、僕がチキータから入っても、大して得点に繋がっていないことがわかった。そろそろ自分が変わらないといけないなと思っている中で、やっぱり競り合うと自分の武器にすがってしまうところがありましたが、張本戦は昨シーズンのファイナルで負けていて、最後チキータで勝負して負けているので、もうどれだけ競り合っても変わるのは今日しかないと最後までフォア前でレシーブすることを貫いて、勝つことができました」

森薗は、昨シーズンのTリーグファイナルで張本と顔を合わせている。この時はきっかけ作りも決める時もチキータが中心だった。しかし、今シーズンの開幕戦では多彩なサーブで相手を崩してからフォアハンドドライブで勝負をかけるなど変化も確認できた。

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「(ナショナルチームの指導者から)アドバイスを頂いていた中に、サーブ力の無さもあった。Tリーグはある意味いろんな技術を試せる場でもある。今日は緊張する中ではあったが、思い切っていろんなサーブを出した結果、それがうまくはまってくれて、張本君の足が止まった。張本君本来のチキータ強打が出来なくなっていたので、僕のペースで試合が出来ました」

森薗は自分を変えるために、ナショナルチームの指導者からの指導を受け入れて、変化をしようとしていたのだ。

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戦況を見守っていた白神宏佑監督も「第1ゲームを取る事に意識していた。ファイナルの時も1ゲーム目に取られたので、今回は1ゲーム目を何としても取ろうと考えていた。あそこで思い切ってタイムアウトを取ったら、本人から『ありがとうございます』と一言。あー良かった良かったということでしたね。第5ゲームのリプレイ検証もサイドではないだろうと思っていたが、あそこで一呼吸置くためにリプレイ検証を入れました」と、リプレイ検証も試合の流れを変えるための作戦だった。

チームとしては日本人選手だけで臨み、厳しい戦いになることも予想されたが、森薗の変身で岡山にとっても、森薗にとっても収穫の多い試合となった。森薗が今シーズンを終えるころにどこまで進化を遂げているのか?もちろんこれからのワールドツアー次第では東京オリンピックも夢ではない。岡山リベッツが昨シーズンの忘れものを取りに行くためにも、森薗にはさらに変化を遂げてもらわないといけないようだ。

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