文 マンティー・チダ
Tリーグ琉球アスティーダは21日にT.T彩たまと対戦し、マッチカウント3-1で勝利。勝ち点を9まで伸ばした。
第1マッチのダブルスで逆転勝利をした琉球は、第2マッチのシングルスで#33平野友樹が登場。
相手は昨シーズンまで平野が所属していたT.T彩たまの主将で、明治大学卓球部時代の同級生でもある#15神巧也だった。
平野友樹VS.神巧也のライバル対決は平野に軍配
第1ゲームの出だしからロングサーブが好調の平野は、神のサーブミスもあって4-1と好スタート。
神に得意のフォアドライブを決められるも、今度はYGサーブで神を翻弄。
8-8と追い付かれても、ラリーで打ち勝ち最後はサービスエースで11-8として、先制に成功する。
第2ゲームに入っても平野の勢いは止まらない。
YGサーブ、ロングサーブとサーブを駆使してうまく立ち上がると、フォアで主導権を握って9-2と神を引き離す。
神も終盤に粘りを発揮するが、平野がこの日好調のサーブで11-6と第1ゲームに続いて連取した。
第3ゲーム、平野はバックを軸に試合を展開。
4-1としたところで、T.T彩たまベンチにタイムアウトをコールされるも、平野には関係なかった。
YGサーブで神を圧倒すると、カウンターも炸裂し8-2と大きくリード。
平野が最後まで主導権を握り続けたこのゲームも11-7でまとめて、神をストレートで下した。
「やり慣れている相手なので色んなサーブで崩そうと」平野友樹
平野は、開幕戦でKM東京水谷隼にストレートで敗れて以来の登場だった。
「昨日の練習で平野の状態が良かったので」と起用理由を明かした張一博監督の期待に、平野は結果で応える。
平野は学生時代やT.T彩たまで神とはチームメートであったので、もう互いを知り尽くしている間柄だ。
「やっぱり同級生でライバルということもありますし、やり慣れている中での対戦なので、色んな戦術が通じないであろうということを頭に入れておきながら、自分のできる限りのパフォーマンスをしよう」と試合に臨んだ平野が終始コートを支配する。
サーブもロングサーブやYGサーブをうまく使い分け、神を完全に手の内へ入れていった。
「いろんなサーブを使うことで相手を崩さないといけないと思っていた。うまくサーブを出せたのが勝因」と平野はサーブの好調さを勝因にあげる。
一方の神に関して、Tリーグ開幕前に痛めた腰も気になったが、坂本竜介監督兼執行役員は
「腰に関しては問題ありません。気持ちでスタートから負けていた。平野には苦手意識を持っていて『昨年最多勝なのになんで自信をもってプレーしなかったのか』と怒ったところ。最多勝の自信よりやりづらさによる苦手意識が先行するのはプロ選手としてやってはいけない」と神に対して厳しいコメントを残す。
琉球は平野が状態を上げてきたことで、今後の試合においても様々なメンバー選考が可能になった。
一方、神の精神的な復調が待たれる彩たま。
恐らく、今後もこの同級生対決は考えられるだろう。
その時は平野が今回同様に圧倒するのか、神が苦手意識を払拭して雪辱を果たすのか、注目していきたいところだ。
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