文 マンティー・チダ
Tリーグは19日、アリーナ立川立飛で男子1試合が行われ、T.T彩たまが木下マイスター東京をマッチカウント3-1で下した。
英田理志がバックカットとバック強打で張本智和を圧倒

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T.T彩たまは第1マッチのダブルスを逆転で制すると、第2マッチのシングルスではカットマン#19英田理志が登場し、木下マイスター東京#17張本智和と対戦。
英田は第1ゲームの出だしこそ張本にペースを握られるが、2-5から回転量の多いカットで張本のショットミスを誘う。
その後、逆転に成功するとバックサーブから得点を奪いゲームを先取。
第2ゲームに入っても英田のペースが続く。サーブからの3球目で強烈なバックを決めれば、緩急をつけて張本に思うようなショットを打たせない。
6連続得点後にミスで1点失うが、そこから5連続得点で一気にゲーム連取を果たして最終ゲームへ。
第3ゲームに入り英田は張本に3-7でリードを奪われるが、この日好調のバックとサーブで張本を追撃。
終盤には4-9から5連続得点するなど、一気に10-10まで追いつき、最後は張本にミスが出て11-10。ゲームカウント3-0のストレートで勝利した。
英田は、2月13日にビクトリーマッチで張本と対戦して敗れていた。
しかし、T.T彩たま坂本竜介監督は「ビクトリーマッチは1ゲームマッチなので(通常の試合と)同じではない。第2マッチに張本が出てくると予想し英田をぶつけた。今日が事実上の初対戦なので」と英田の起用に関して思惑通りだったことを明かす。
「ビクトリーマッチの時は相手にいなされていたので、今回は相手に打たせようと考えた」と英田は張本に打たせてミスショットを誘った。
「相手を見ながらコースを変えていた」と状況に応じて、張本のフォア側、バック側にボールを散らすなど、冷静な戦いぶりを見せる。
英田は#37松平健太に次ぎ、今シーズンチーム2位の勝利数。
「サードシーズンで一番成長した。補強のつもりで入れたのではない。本人が頑張ってくれた」と坂本監督は英田の成長に目を細める。
T.T彩たまはレギュラーシーズン1試合を残して、5勝15敗の勝ち点22で最下位。
昨シーズンの最多勝だった#15神巧也がシングルスで3勝と振るわなかったことから、チームは苦しんだ。
若手の曽根翔、篠塚大登ペアがダブルスで9勝を数えただけに悔やまれるところである。
しかし、見方を変えればひとつのきっかけから一気に好転するのが、卓球の面白いところだ。
T.T彩たまは、20日に今シーズンの最終戦を控えている。相手は再び木下マイスター東京。
木下マイスター東京にすれば、レギュラーシーズン1位通過のためには、もう負けが許されない。
シーズン序盤から勝ち星に恵まれなかったT.T彩たま。
この日も「プロとして最後まで責任を持ってプレーしよう」と坂本監督は選手を送り出している。
もう1試合、意地を見せてもらいたいところだ。

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