伝説のUFCファイター、アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラが復帰戦でインフルエンサーをワンパンKO

ブラジル・サンパウロで開催された「Fight Music Show 6」にて、総合格闘技界のレジェンドであるアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(通称ミノタウロ)が、エキシビションボクシングマッチで鮮烈な復帰を果たした。対戦相手はボディビルダー兼インフルエンサーとして知られるファビオ・タダラフェラス。試合はわずか2ラウンド目でノゲイラの左フックによるノックアウトで幕を閉じた。
この一戦は、ノゲイラにとって2022年1月以来となるボクシングでのエキシビションマッチだった。彼はUFCを含め、世界的な舞台で数々の激闘を繰り広げてきた名選手であり、2020年7月にショーグン・フアに敗れたのを最後に、しばらく第一線を退いていた。
しかし、この日のリングに上がったノゲイラは、かつての輝きをそのままに、50歳を目前にしてもなお、圧倒的な存在感を見せつけた。
試合はイベントのセミメインとして行われ、メインには元世界王者のアセリーノ・フレイタスと俳優ドゥダ・ナーグルの試合が組まれていた。第1ラウンドは互いに探り合いの展開だったが、第2ラウンドに入るとノゲイラが一気にペースを掌握。ロープ際までタダラフェラスを追い詰め、鋭い右のパンチでぐらつかせた後、左の強打が相手のあごを的確に捉えた。
その一撃でタダラフェラスはリングに崩れ落ち、レフェリーが即座に試合をストップ。観客席からは大きなどよめきと歓声が上がり、会場は興奮の渦に包まれた。
この勝利は、ノゲイラが単なる過去の栄光にすがるベテランではなく、今なお競技者としての資質を保持していることを証明するものとなった。PRIDEやUFCでの輝かしい実績に加え、今回のようなイベントでのパフォーマンスにより、格闘技ファンの間では再評価の声が高まっている。
ノゲイラ自身も試合後のインタビューで、「自分のキャリアを通じて築いてきた技術と精神力は、今も生きている。再びリングに立てたこと、そしてこのような形で勝利できたことに感謝している」と語り、今後の活動についても前向きな姿勢を示した。
SNS上でもこの試合は大きな話題となり、「まだまだ現役で戦える」「ミノタウロはやはり本物」といった称賛のコメントが多数寄せられている。
今後、ノゲイラがさらにボクシングの舞台で試合を行うのか、それとも再び総合格闘技の舞台に戻るのかは未定だが、いずれにせよ彼の存在は今もなお、世界中のファンを魅了し続けている。