炎鵬、復帰2場所目で白星スタート ―「着実に力が戻っている手応え」

伊勢ケ浜部屋所属の炎鵬(ほのおづ、29歳)は、復帰2場所目となる今場所で見事な白星発進を果たしました。序二段西31枚目として土俵に上がった炎鵬は、東同32枚目の香富士(春日野部屋)を相手に、鋭い立ち合いから素早く攻め込み、押し出しで快勝しました。
炎鵬にとって、昨年5月の十両在籍時に途中休場して以来、久しぶりとなる国技館での取組でした。「国技館特有の雰囲気に少し緊張した」と振り返りつつも、「相手の動きがしっかり見えていた」と、冷静に土俵を見つめていた様子がうかがえます。
炎鵬は過去に脊髄損傷と首の大けがという大きな試練を経験し、7カ月のリハビリ期間を経て名古屋場所で復帰。序ノ口では6勝1敗という好成績を残しました。本人は「前回は初日に黒星を喫したので、今回はまず初日を勝ちたいと思っていた。しっかり勝ててホッとしている」と語り、順調な復調ぶりを示しています。
また、先月末に発表された番付以降は、幕内の熱海富士ら上位力士との稽古にも積極的に取り組んでいます。「思っていたよりも自分の相撲が取れているという実感がある。毎日の積み重ねが自分を強くしてくれると信じて、これからも地道に努力を続けていきたい」と、日々の稽古の重要性を強調しました。
大けがを乗り越えた炎鵬は、再び土俵に立てる喜びと感謝の気持ちを胸に、一歩ずつ着実に前進しています。今場所での更なる活躍が期待されます。