テニスの団体戦「ラーバー・カップ」は27日、ロンドンのO2アリーナで最終日を迎え、チーム欧州がチーム・ワールドを13-5で破り、タイトルを奪還した。
2日目を終えた時点でチーム欧州は7-5とリードしており、最終日は1試合につき3ポイントが与えられるため、残り4試合のうち2勝すれば優勝が決まる状況だった。欧州はその条件を早い段階でクリアした。
この日の最初の試合では、ヤクブ・メンシクとフラビオ・コボッリのペアがアレックス・デミノーとテイラー・フリッツ組を7-5、6-3で下した。
そして最後は、チーム欧州のアレクサンダー・ズベレフが登場。直近の全仏オープンと全米オープンを制したズベレフは、チーム・ワールドのリアーナー・ティエンを7-6(3)、6-3で破り、チーム欧州の優勝を決めた。
現在世界2位のズベレフに加え、世界3位のカルロス・アルカラス、世界7位のコボッリを擁するチーム欧州は、チーム・ワールドの最高位選手であるデミノーとフリッツをランキング面で上回っていた。
また、男子グランドスラムでは欧州勢が過去67大会連続でタイトルを獲得しており、欧州以外の選手が最後に男子シングルスのグランドスラムを制したのは、2009年全米オープンのフアン・マルティン・デル・ポトロだった。
今回のラーバー・カップは、ロジャー・フェデラーが2022年にO2アリーナで現役を引退して以来、4年ぶりにロンドンで開催された。週末を通して多くの観客が会場を埋め、接戦も数多く繰り広げられた。一方で、非常に遅いコートコンディションについては、試合の質に影響したとの指摘もあった。
チーム・ワールドのキャプテンを務めたアンドレ・アガシは、表彰式でも存在感を発揮した。2度目のキャプテン役を終えたアガシは、ズベレフを冗談交じりにいじりながら祝福した。
アガシはズベレフについて、「おめでとう、サーシャ。すごい1年だったね。初めて優勝するところを見られて、君にとってどれほど重要だったか分かっている」と語った。
さらに、「君の記者会見をまた聞けるようになったことが、僕にとっても重要だった。『なぜいつも負けるんだ? 世界3位なのに、自分はダメだ』という感じではなくなった。そして優勝すると、『グランドスラムを1つ獲っただけだから、また勝たなければ』という感じになる」と、ズベレフを笑わせるようなコメントを送った。
今大会で特に印象的だった場面の一つは、2日目のアルカラス対フリッツ戦だった。ズベレフがデミノーとのシングルスでマッチポイントを握りながら敗れた数時間後、アルカラスも最終セットのタイブレークでフリッツに2度のマッチポイントを許した。
アルカラスは10-11の場面からドロップショットとロブを組み合わせたプレー、強烈なフォアハンド、さらに決定的なドロップショットを続けて成功させ、最後の3ポイントを連取。O2アリーナの観客から大きな歓声が起こった。
フェデラーやラファエル・ナダル、そして後にノバク・ジョコビッチが大会を彩ってきたラーバー・カップだが、現在のATPツアーでアルカラスほど大きな注目を集める選手は限られている。アルカラス自身もこの大会を楽しんでいる様子で、今後の大会にも出場するとみられている。
出典
この記事は、The Guardian の報道をもとに編集・執筆したものです。
